2009年6月3日水曜日

1Q84

賛否両論。


「海辺のカフカ」からしばらく村上春樹を手にとっていない。


もともと有名な作家だけれど、日本でいま不況を吹っ飛ばすほどの勢いで売れているとは知らなかった。在庫が次の印刷までない書店もあるらしい。話題になる作品には賛否両論がつきものだけれど、村上ファンや、ファンではなくとも以前から村上作品を読み続けている人に意見を読んだ。「面白くって、一夜で読んでしまった。」「ストーリーがワンパターン化していて、最高傑作とはいえない。」など。ただ一環して前者も後者も言っているのが、文章がうまくぐいぐいと引き込んでいく誘引力は流石である、と。



スペインでも現代の日本人作家の中では村上春樹が一番知名度が高いと言っていいと思う。先々週くらいの日曜日の新聞の付録雑誌に村上春樹特集があった。バルセロナのホテルで取材を受けていたようだ。写真が普通のおじさんすぎて、もう少し、有名人らしくどうにかならないかとも思ったが、作家さんなんて普段顔がでるわけでもないし、こんなものかなとも思う。そして「アフターダーク」や「海辺のカフカ」などは翻訳されて書店にもならんでいる。率直にスペイン人、ヨーロッパ人から見ての日本文学ってどういう風に映るのだろう。というのも、たとえば私が海外の文学を読むと、描写やストーリーなどに違和感を覚えて入り込むのに時間がかかったり、なかなか入り込めないことが多い。それが原因で実際日本文学を読むことのほうが多いし、海外著者の本を読んだとしても、読むのに時間がかかってしまう。文化的にも育った環境が違うからだろうか場面が想像できないことが多い。ただ、米国などの超大作を除いてだが。


たまたま、最近ジョージオーウェルの1984を読んだ。この1Q84になにか関係してるのだろうか、それとも偶然1984年にはいろんな事が起こったのだろうか。とにかく、読むのを楽しみにしている。レビューか解説の一つに、ある婦人が"1Q84"を「これ、いくはよ、って読むのかしら。」とコメントしていたのには確かに読めるし、吹き出してしまった。

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